そうめんを食べようとしたときに、麺がガチガチにくっついてしまって食べにくい、美味しくないという経験はありませんか?
そうめんがくっつく原因は、そうめんに含まれるでんぷんによる”ぬめり”なのです。
この記事ではプロ直伝のそうめんがくっつかないゆで方や冷やし方に加え、お弁当でもくっつかない保存法とアレンジレシピまで解説します。
検証結果も盛り込んでいますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
そうめんがくっつく原因はでんぷんの”ぬめり”

そうめんを食べるときに困るのが、時間がたつと麺がくっついてしまうこと。
なぜそうめんはくっついてしまうのでしょうか。
なぜそうめんは時間が経つとくっつくのか
そうめんがくっついてしまう主な理由は、そうめんに含まれるでんぷんによる”ぬめり”です。
そうめんをゆでたときにこの”でんぷん”が溶け出し、麺に”ぬめり”が発生します。
この”ぬめり”が麺どうしをくっつけやすくし、時間が経つと固まってしまうため、くっついてしまうのです。
そうめんを冷やしてもくっつく理由と失敗例
そうめんを冷やせばくっつかないと思っている方もいると思います。
実はゆでた後のそうめんを冷やす理由はコシをだすためであり、麺がくっつかないようにするためには”ぬめり”がなくなるまでよく洗うことが重要です。
そのため、ゆであがったそうめんをただ冷やしてもくっつき防止にはならないのです。
よくある失敗例として
- 氷水で洗ったが十数分後には麺がくっついてしまった。
- 流水で少し洗った後冷蔵庫に入れて保管していたが、麺がくっついてしまった。
というようなことが挙げられます。
これらはどれも、洗い方が不十分で”ぬめり”が残ってしまったため麺がくっついてしまったと考えられます。

つまり麺をただ冷やすだけじゃなくて、しっかりとぬめりをとることが大事なんだね!
プロ直伝!そうめんがくっつかないゆで方&冷やし方2選


それではさっそくそうめんがくっつかない調理方法をご紹介していきましょう。
ゆでない!?沸騰後フタをして5分放置する方法(SNSで話題)
こちらは今SNSで話題になっているそうめんをゆでない方法です。
手順は以下の通り。
- たっぷりのお湯を沸かし、沸騰した中にそうめんを入れる。
- お湯が再沸騰したら火を止め、フタをして5分放置。
- 5分たったらざるにあげ、氷水でしっかりとぬめりをとる。
なんとたったこれだけなんです。
その理由としては以下が挙げられるようです。
・たっぷりの湯を使うため、ぬめりが出にくい
管理栄養士監修サイトhttps://tokubai.co.jp/news/articles/6725
・麺同士が湯の中でこすれず、表面に傷がつかないためぬめりが出にくくコシが出る
・製造工程で使われる油が抜けきらずに残るため、くっつき防止の役割になる
(※そうめんは製造工程でくっつき防止や乾燥防止に少量の油が使われています)
火を使う時間が少ないので、夏場のキッチンでも暑くなりにくいのもうれしいポイントです。



料理が苦手な人とかお子さんでも簡単にできそう!
ゆでる時に梅干しを入れるゆで方(クエン酸でコシUP)
こちらもSNSで話題になっており、簡単にできる方法です。
手順は以下の通り。
- 鍋にたっぷりのお湯を沸かす。
- 沸騰する直前に梅干しを入れ、先に2~3分ゆでる。※そうめん1束につき梅干し1つ
- そうめんを入れ、表示時間通りにゆでる。
- ゆであがったそうめんを氷水でしっかりとしめ、ぬめりをとる。
これだけでくっつかないそうめんのできあがりです。
こちらの理由としては、梅干しのクエン酸が麺のでんぷんがお湯に溶け出すのを防ぐため、くっつきにくくなるというものです。
さらにうれしいのが、麺にコシが出るというところ。
そうめんに多く含まれているでんぷんは、麺のコシの強さに直結する成分であり、梅干しを入れることによりそのでんぷんがお湯に溶け出すのを防ぐことができるため、コシの強いゆであがりとなるのです。
ゆでるのに使った梅干しは、刻んでつゆに入れるとさっぱり食べられますよ。



めんもくっつかないしコシも出てさらに味変にもなって一石二鳥だね!
本当にくっつかない?そうめんがくっつかないゆで方を実践してみた


そうめんがくっつかないゆで方をご紹介しましたが、本当にこれだけでそうめんがくっつかなくなるのかにわかには信じられないと思います。
そこで今回は
- ゆでずにフタをして5分放置
- 梅干しを入れる
この2つの方法でゆでたそうめんと、表示通りにゆでたそうめんを比べてみました。
驚きの結果をご覧ください!
普通にゆでたそうめん(15分後の状態)
まずは表示通り普通にゆでたそうめんを15分放置した結果がこちらです。


ほぼすべての麺がくっついてしまいました。
見た目にも良くないですし、美味しそうには見えません。
食べるときもほぐれにくいのでとても食べにくかったです。
梅干しを入れた場合(コシが出て長持ち)
次は梅干しを入れてゆでたそうめんです。


表示通りにゆでたそうめんと同じく15分放置したにもかかわらず、ほとんどくっつくことなく箸ですくうことができました!
全くくっついていないというわけではないですが、表示通りにゆでたそうめんと比べると違いは明らかでした。
さらに驚いたのが麺の食感です。
表示通りにゆでたものよりコシがあり、15分放置たものでものびてやわらかくなっているということがありませんでした。
一緒にゆでた梅干しを刻んでめんつゆに入れると、さっぱりして味変になりましたよ。
5分放置した場合(全くくっつかないがやわらかめ)
最後は沸騰したお湯に麺を入れたあと、火を止めて5分放置したそうめんです。


箸で持ち上げるとするすると麺がとれました。
全くと言っていいほどくっついていません。
この後30分放置してもおそらくくっつかないのではないかと思うほどくっついていませんでした。
ただ少し麺がやわらかかったので、コシのあるそうめんが好きな方は放置する時間を少なくするといいでしょう。
3つの方法を比較した表まとめ
検証の結果、今回ご紹介した方法でそうめんをゆでると、表示通りにゆでたそうめんより時間がたってもくっつきづらいということが分かりました。
ここでそれぞれのゆで方と検証結果を表にまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください!
ゆで方&冷やし方 | 15分後の麺の状態 | 食感 | |
通常のゆで方 | たっぷりのお湯を使う 表示通りにゆでる 流水でぬめりがなくなるまで洗う | ![]() ![]() 麺が全てくっついてしまっている 箸で持ち上げると全て塊になって持ち上がってしまう | ツルツルとしていてのど越しがよく、コシもある |
梅干しを入れる方法 | たっぷりのお湯を使う 沸騰する直前に梅干しを入れ、2,3分ゆでる 表示通りにゆでる 流水でぬめりがなくなるまで洗う | ![]() ![]() 少しくっついているが、箸で持ち上げふるとすぐほぐれる | 通常のそうめんよりコシがあり、のど越しもよい |
5分待つ方法 | たっぷりのお湯を使う そうめんを入れ、再沸騰したら火を止めフタをして5分待つ 流水でぬめりがなくなるまで洗う | ![]() ![]() 全くくっついておらず、箸で持ち上げるとするするとほぐれる | 通常のそうめんよりやわらかめ |
5分待つ方法は少しやわらかめに仕上がるので、コシのあるそうめんが好きな方は待つ時間を短くするとちょうど良いゆで加減になると思います。
ぜひ試してみてくださいね。
お弁当に入れるときのそうめん保存のコツ


夏のお弁当にそうめんを入れることもあると思います。
そんな時にそうめんを食べやすくするコツをご紹介しましょう。
フォークで一口大にまとめる方法
長時間持ち運ぶお弁当にそうめんを入れる場合は、一口大にまとめると食べやすくなります。
手順は以下の通り。
- そうめんを表示通りにゆでる。(ここでくっつかないゆで方をするのもよい)
- ゆであがったそうめんを流水でしっかり洗いぬめりをとり、氷水でしめる。
- 一口分にしたそうめんをフォークで巻き、手でしっかりと水気をしぼる。
あとは一口大にまとめたそうめんをお弁当箱に詰めるだけ。
キュウリや大葉を仕切りに使うとくっつき防止にもなり、見た目にも綺麗になりますよ。
前日に準備してもおいしく食べられるゆで方&保存テク
朝は時間が無いから前日に準備をしておきたいという方もいると思います。
そんな時のために、前日に準備しても美味しく食べられるゆで方と保存方法をご紹介します。
- 表示時間より30秒程度短くゆでることにより麺を伸びにくくする
- 流水でぬめりがなくなるまでしっかりと洗う
- 氷水でしめ、コシを出す
- 一口大にまとめたそうめんを冷凍する
長時間持ち運ぶお弁当に入れる場合は、とにかく麺を伸びにくくすることが重要です。
麺を冷凍することで保冷剤の役割にもなり、食べる頃には自然解凍されているため美味しく食べられます。



ただ、やっぱり当日の朝ゆでたそうめんの方が美味しく食べられるみたい。
どうしても朝は準備する時間が無いという人は試してみてね!


余ったそうめんアレンジレシピ3選|おかず&おやつ


そうめんを多くゆでてしまい、余ってしまったなんてことはありませんか?



くっつかないゆで方でゆでたけど、さすがに次の日に食べるのは美味しくないよ~。
そんな時に活躍する、余ったそうめんを使ったアレンジレシピを3つご紹介します。
家にそうめんしかないが、そろそろ飽きてしまったという場合にも使えるものばかりですので、ぜひ試してみてください。
落とし卵とそうめんのお味噌汁(簡単ランチ)
お昼ご飯の時に余ったそうめんをお味噌汁に!
- そうめん(50g)
- 卵2個
- 細ネギ適量
- 顆粒だし小さじ1/2
- 水500cc
- みそ大さじ2
- 鍋にお湯を沸かし、そうめんを入れ少しほぐす
- 顆粒だしを入れ、火を弱めて味噌を入れる
- 卵をゆっくりと割り入れ、フタをして2分ほど弱火で煮る
- 器に盛り、ネギを散らす
すごく簡単にできるので、料理が苦手という方でも大丈夫。
ランチの一品にぜひ試してみてください。
もちもちニラチーズそうめんチヂミ(ボリュームおかず)
余ったそうめんがもちもちのチヂミに!
- 余ったそうめん300g
- ニラ1/2束
- ピザ用チーズ50g
- A 片栗粉大さじ3
- A 水大さじ2
- A 鶏ガラスープの素小さじ1
- A 酒大さじ2
- ごま油適量
- ポン酢や醤油などお好みの量
- ニラは4cm位に切り、A 片栗粉大さじ3、水大さじ2、鶏ガラスープの素小さじ1、酒大さじ2を混ぜ合わせる
- 余ったそうめんを細かく切りボウルに入れる
- ②のボウルにニラ、ピザ用チーズ、混ぜ合わせたAを入れ、混ぜる
- フライパンにごま油を熱し、お好みの量を乗せ、フライ返し等で上から押さえつけながら両面こんがり焼いたら出来上がり!
- ポン酢や醤油などお好みのタレを添えてお召し上がりください
こちらも材料を混ぜて焼くだけなのでとても簡単です。
夕飯のおかずはもちろん、次の日のお弁当のおかずにもピッタリですよ。
カリカリシュガーバターそうめん(子供も喜ぶおやつ)
余ったそうめんがおやつに大変身!
お子様も大喜びのリメイクレシピです。
- そうめん1束分(ゆでた状態で約150g)
- バター10g
- 砂糖小さじ2杯
- サラダ油小さじ1杯
- 余ったそうめんにサラダ油をからめる
- フライパンにバター5gを入れ広げたら、砂糖小さじ1杯をバターの上にまぶす
- そうめんを塊になるように入れ、フライ返しなどで押しつけながら弱火でじっくり焼く
- カリッと焼き目が付いたら取り出し、②と同じようにフライパンにバターと砂糖をひく
- 焼き目の付いていない方を下にし、③と同じように押しつけながら弱火でじっくり焼く
- 裏面も焼き目が付いてこんがり焼けたら完成!
- お好みで粉糖やシナモンなどをかけても美味しいですよ♪
余ったそうめんをバターと砂糖で焼くだけでおやつに大変身!
手で食べられるので、食べやすくお子様のおやつにもピッタリです。
以上、晩御飯やお弁当のおかずからおやつまで、筆者一押しのそうめんのリメイクレシピですので、ぜひ試してみてください。
【そうめんがくっつかない】プロ直伝のゆで方&冷やし方|お弁当保存とアレンジレシピも紹介まとめ


夏の食卓の定番であるそうめんがくっつかない、プロ直伝のゆで方&冷やし方をご紹介してきました。
以下がその3つの調理方法です。
- 沸騰したお湯にそうめんを入れ、再沸騰したら火を止めフタをして5分待ち、流水でぬめりがなくなるまで洗う。
- お湯が沸騰する直前に梅干しを入れ2~3分ゆでた後、表示通りにそうめんをゆで、流水でぬめりがなくなるまで洗う。
- お弁当にする場合、ゆでたそうめんをフォークで一口大に巻き、手で水気をしぼりお弁当箱に入れる。
どれも簡単で調理スキルもいらないので、料理が苦手な方でも簡単にできるものばかりです。
お弁当や保存にも応用が利きますので、たくさんゆでて次の日のお弁当やランチにすることもできます。
さらに以下の、ゆでて余ってしまったそうめんのリメイクレシピもご紹介しています。
- 簡単ランチ!落とし卵とそうめんのお味噌汁
- ボリューム満点おかず!もちもちニラチーズそうめんチヂミ
- 子供も喜ぶおやつ!カリカリシュガーバターそうめん
もし気になるゆで方やレシピがありましたら、この記事をブックマークしてぜひこの夏の食卓で実践してみてくださいね!